自宅療養.在宅介護マニュアル「3度の飯より訪問看護!」

在宅介護されている方、新人訪問看護師さんの手助けになる情報を発信します。

在宅介護での訪問看護の役割とは?サービスを受ける流れ、やってもらえる事を解説。

 

在宅介護を続けていると、「訪問看護のサービスも開始してはどうでしょうか」と先生やケアマネージャーさんに言われたことがある人は多いと思います。

ですが、別に点滴をしているわけでもないし、熱が出ているわけでもなし、何のために訪問看護が必要なのか。

今回はそんな「訪問看護って何をしてくれるのか、必要なのか」についてまとめていきます。

利用者様やご家族だけでなく、新人の訪問看護師さんや、訪問看護に興味ある看護師さんも、今回の記事を読んだら「訪問看護師」というものの役割が見えてくると思います。

 

 

 

 

1.訪問看護はどんな人に対し提供され、どうやったら受けられるのか

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サービスを開始する方で多いのは、病院で手術や治療をしていた方に対し、退院後の生活フォローのために訪問看護サービスを導入するというものです。

他にも、精神疾患(多いのは統合失調症アルコール依存症など)や小児疾患(発達障害アトピー性皮膚炎など)の方々も、医療保険を使用して訪問看護をい受けることが可能です。

かかりつけのお医者さんに訪問看護指示書というものを作成してもらえたら、サービスを受けることができます。

病気で悩まれていて通院しているのであれば、指示書作成を断られるという事はほとんどないです。

 

〈高齢で介護保険利用の場合〉

要介護1〜5の認定を受けているのであれば、ケアマネージャーにご相談。

要支援1〜2の認定を受けているのであれば、地域包括センターに相談。

介護保険を持っていなければ、早めに申請だけでもしておきましょう。     

精神疾患や小児疾患の場合〉

かかりつけ医に相談し訪問サービスの適応であれば、お医者様、または家族本人が訪問看護ステーションに連絡し依頼する。

※特定難病や精神疾患でしたら、保健所で手続きを済ませれば自立支援でのサービス介入となり、医療費を大幅に抑えることができます。

 

 

2.訪問看護とは何をしてもらえるのか

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利用者様によってサービス内容が大きく異なるため、下記に挙げさせていただく内容は一例です。ご家族に当てはまらないか、参考にしてみてください。

 

 

①医療者目線で体調確認してもらえる

既往歴に合わせた診察、生活習慣による体調変化はないか診てもらえます。

心不全があれば、血圧変動や不整脈、むくみがないか。

・薬が体に合っておらず副作用が強かったり、効果が認めなかったりしたら、主治医に報告相談。内服忘れがあれば薬カレンダーなどを活用し内服の管理徹底も行う。

・食事内容や体重の変化がないか、呼吸苦や肺雑音がないかなど、基本的な観察。

・術後退院であれば経過は良好か。

・ご家族が病気について不安があれがアドバイスをする。

 

利用者様の既往歴や性格によってもサービスは変化するため、看護師が1度目の訪問で情報取集をして、それ以降は利用者様に合った診察やケアを提供してくれます。

病態悪化を予防するための体調確認や薬管理だけであれば、週1回の訪問でも安心かと思います。

 

 

②病気でもお風呂などの清潔ケアをしてもらえる

利用者様がどの程度動けるのか、既往歴による活動制限はないかなど、状態に合わせてケアを提案してくれます。

・活動ができず失禁傾向であれば体拭きとおしも洗い、動けるのであればシャワー浴介助など、状態に合わせて介入します。

・心臓疾患があり活動制限がある方や、チューブにて持続酸素投与が必要な方なども、主治医の許可があれば状態悪化に注意しシャワー浴もできたりします。

・床ずれや傷などがあれば、処置もしてもらえる。

 

様々な疾患の陰には「清潔が保持されていなかった」という事が原因な事が多いです。そのため、最低でも週2回は体拭きやシャワー浴を行い、おしも洗いは毎日行うのがベストです。

ご家族で難しければ、訪問看護師やホームヘルパーに依頼する形になるかと思います。

 

 

③排便コントロールをしてくれる

高齢の方は腸の活動低下し、便秘で悩まれている方が多くいます。3〜4日排便がないと食欲不振につながり、最悪の場合は腸閉塞になるリスクもあります。

・食事内容や下剤の調整をアドバイスする。

・強固な便秘であれば週2回訪問し、浣腸や座薬を使って排泄を行う。

・排便感覚が無かったりいきむ力が無ければ、週2回訪問し摘便する。(指で肛門から掘り出す事です)

 

排便コントロールに関しては、どの利用者様にも通じる課題ではあると思います。そのため、便秘のご相談をしなくても必ず腸の状態は診察してくれます。

 

 

④医療的処置.管理をしてくれる

基本的に、病院で行っている看護業務のほとんどは自宅でも実施可能です。

※特別な器具が必要な検査や治療は自宅でできない事もあるのでご注意ください。

・経管栄養の投与、胃ろう管理

・ストマ管理、交換

・人工呼吸器管理、吸引

尿道カテーテル交換

・点滴採血(主治医の指示のもと)

・腹膜透析管理

・麻薬の持続投与(末期癌の方など)

書ききれない程、たくさんの医療的処置を依頼することができます。自宅で行う想像ができないと思うので、「医療行為が必要な状態になってしまったれど、自宅に帰れるのだろうか」と不安になった際は、医師や看護師に相談してみてください。自宅に帰れないなんてことはほとんどないです。

※少しでも動いたら命の危険性がある方の自宅退院は、主治医の判断次第です。

 

 

⑤自宅で最期の時を迎えたい場合、全面的に手助けしてくれる

・上記1〜3の内容はもちろんですが、お亡くなりになってしまうまでの間に、家族と本人の死対する心の整理も援助してくれます。

・訪問診療と訪問看護のサービスが入っていれば、何かあった際にすぐ駆けつけてくれたりと安心できます。

・末期癌の診断であったり、連日の点滴が必要な状態(口から何も食べれないなど)であれば、特別訪問看護指示書というものを主治医の先生が作成してくださります。その場合、通常介護保険でのサービス介入だったところ、医療保険でのサービス介入に切り替わります。

要するに、点滴や体調確認、医療器具の管理などで毎日訪問看護のサービスが必要になってしまっても、大幅に料金を抑えての訪問依頼が可能になるのです。

 


3.結論、訪問看護サービスを受けるべきか

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ケアマネージャーさん、病院の退院支援担当者、お医者様、どなたかに訪問看護サービスを勧められた方が大半だと思います。様々な方を見てきた経験をもとに、一般の方では気づけない危険性を感じ、サービスを勧めているのです。

そのため、医療従事者に訪問看護サービスにを勧められた時点で受けた方が安全だと思います!

医療者の目が入るというのは、それほど大きな事だと私は思います。

 

 

 

 

今回は、ざっくりと訪問看護とは何かをまとめさせて頂きました。

質問や気になることがありましたら、ぜひコメントお待ちしています!

利用者様、介護者様、新人の訪問看護師さんに少しでも役立つ情報を共有していきますので、皆様の不安が解消されることを祈っております。